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あらすじ
大学2年になり写真サークルに入った主人公・芹生弘隆(せりう ひろたか)は、サークル内の問題児、唐須弥恵(からす やえ)と知り合い交際を始める。元彼への未練を隠さず告白してしまったり、弘隆の抱える心の傷を議論の引き合いに出したりと、周囲の心配通り恋人である弘隆に対しても容赦のない奔放振りをみせる弥恵。始めから危うげだった二人の恋の行方は、やがて衝撃の経過をたどり…。
(人物紹介)
芹生弘隆(せりう ひろたか):
本作品の主人公。中学時代は全国ベスト8に入るほどの優秀なテニスプレイヤーであったが、怪我により選手生命を断絶される。その後一浪して大学に入り無気力のまま過ごしていたが、2年になって入った写真サークルで唐須弥恵(からす やえ)と出会い恋愛関係になる。自身の挫折経験から弥恵が抱える複雑な心理を理解し、彼女を良い方向へ導こうと尽力する。
唐須弥恵(からす やえ):
本作品のヒロイン。弘隆と出会った時点では大学3年生。衝動的かつエキセントリックな言動で常に周囲を動揺させるサークル随一の問題児。幼児性の残る性格で、自己顕示欲旺盛でプライドが高く、努力が苦手で自己を客観視する能力に欠ける傾向にある。プロカメラマンを目指して就職活動に励むが思うようにいかず、失意の果てにある決断を下す。なお、父親の友人関係の都合で書類上の偽装結婚・離婚を経験させられており、戸籍上ではバツイチとなっている。
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まぁ、このヒロインっていうのが「私はすごいがんばってる!」とアピっている割には努力をしないタイプで、
写真部に在籍していて写真家を目指すんだが、基本的に雑な性格で
しかも同じ部員の「こうしたほうがいい」というものは全部言うことを聞かずという、
中2病の典型的な性格だったりするんですが、
(本が好きとはいわない→知らないとその人がバカに見えるからトカ・・・オマエェ)
それでも、惹かれるところがあって、主人公はつきあって同棲までするんですが。
努力することを「面倒くさい」っとスルーすることは無いと思うけど、
(逆にやってもいないのに”できない”って一蹴するタイプの人はイラっとするタイプです)
辛い時に、やたら笑顔で元気をふるまってしまう
「自分で労力を使って傷を広げている」
という芹生の言葉が大変的を得た言葉だと思いました。
あとは、「やりたいのに、やれない辛さ」みたな言葉とか。
芹生は高校までテニスがピカイチできて、私立の高校まで行かせてもらったりしてるわけで
親からは絶大なる投資をされている話が出てきます。
でも、ケガでどうしようもなくて、一浪して大学入って、2年になってから写真部に入るわけですが。
・「一番辛かったのは大学1年の頃だった。ケガしたときも辛かったけど、”何もやってない”時期が一番辛かった」
…という一説が。
欝で休んでる時期が一番つらい、っていうあれみたいな。
・「中途でやめても経過は残る・やらなかったわけじゃないんだから、やってたんだから」
という一説は同感です。
よく思うのは、色々なことを結局挫折してしまったことを「無駄なのか」って思うこともあるわけで。
その間に回りの同世代の友達は色んなことを努力してるのに
”なんもやれない自分”みたいなのに焦りを感じることなんて結構ある話で。
けど、こうなった状態が”無駄なのか”と思うと案外そうでもないかなーって思ったりもして。
・・・って思わないと今の俺、死ぬからね。
・「あなたの写真は人にほめられたい写真だと思う」
芹生のセリフです。
何かしら作ってる側の人間であれば、どっかで自問自答する言葉かもしれないなぁとか。
俺の今の漫画、そんなんじゃないか?と自問自答。
いや、結構 最近は結構好き勝手かいてるな。
これに対して弥恵は反論します
「そんなの誰だってそうでしょうが」
芹生がこれに対して
「できたものをほめられたらうれしいけど そのためっていうのは似てても違うよ」
そうなんだよなー。全然違うんだよな。。。
自分が描きたいものをかいて、それについて賛同を得られるのと、
「これはきっと人気だろう」と思ってかくのとではちょっと違う気がする。
なんというか、後者は「野心」があるよね。
もちろん、「絵で飯を食う」という意味では、経営的なアレとかでこういうことを
分析できたほうが、いい気がする。
でも本来はどうなのかな、という。
まぁここからはオチのネタバレです。
結局、弥恵は自殺をしてしまいます。
しかも、芹生が
「あんただって、いい顔見せることあるじゃないか」
「俺といろよ」
といった後です。
弥恵は「気分が上がった!」といって「手紙かくね」とか言った矢先。
なんだか弥恵の気持ちが分からなくもないなと。
今まで「誰も自分の気持ちをわかってくれない」世界にいて、でも、その反面、
それが何故かというのも うっすら自分自身で分かってるってことあるじゃないですか。
でも、どうすることもできなくて、生きている。
でも、それを全部包んで
「俺といろよ」
って言われて嬉しい反面、
「こんなダメな私を受け入れるとかバカじゃねーの?」
とか
「そのダメな自分を受け入れられることで、さらにダメになるんじゃないかという不安感」
みたいなものが全部一気にやってくるというか。
そんなわけで、その後も話が進みますが、
色々考えさせる漫画ではございました。
それにしてもこういう題材を2巻にまとめて描くっていうのが
すごいなっと。
なんだか、頭をトンカチで叩かれたぐらいの衝撃でした。
何がアレって。
この主人公、時折、阿部な顔になるんだよ
いい身体しててハァハァしました。(そんなオチか)